ロワッシーの恋人たち
見物者たちがあれこれ評するのが聞こえていたが、Oは彼らの言葉越しに、恋人のうめき声を聴き取ろうと耳を澄ましていた。無限の敬意を込めた、彼の気に入るであろうゆっくりとした愛撫をほどこすことに気をつかいながら。Oは自分の口が美しいと感じていた。というのも恋人がそこに押し入ってくれるからであり、皆の見ているところで、そこに愛撫を加え、そうしてそこに注ぎこんでくれるから。彼女はまるで神を迎え入れるように彼が注ぎ込むのを迎え受け、彼が叫ぶのを聞き、そして他の人々が笑うのを聞いた。そうして、受け入れ終わるや、床に顔をつっぷせて崩れ落ちた。
For the original text © Société Nouvelle des Editions Jean-Jeaques Pauvert, 1954-1972
For this translation © Autel & R***
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